神事での真菰 

 真菰は歴史のある神社・格の高い神社では、少なくても御本堂には、しめ縄として使われています。

 真菰で編んだ草枕が、宇佐八幡宮・神田明神、その他の神社のご神体とされています。

 そして、日本で最も古く大きな神社の一つである出雲大社では、毎年6月1日に「真菰祭り」という行事も行われています。

 日本酒の樽を飾る菰被りは、真菰で編んだもの、こも(菰)が語源ですし、仏事でお盆の時にお供えを飾る盆ゴザも、真菰で編んだものが使われています。

 このように、真菰は日本人の暮らしと切っても切り離せない存在が長く続き、いつしか聖なる草・癒しの草、霊草として扱われるようになったものと考えられます。

 昭和天皇が崩御され、そのご遺体を納めた棺の下に真菰がびっしりと敷き詰められ、運ばれたのも、いかに真菰が重要な存在であるかの証左に他なりません。

 最後に、アジア以外では北米大陸の五大湖地方を中心に真菰(日本の真菰と違い、単年性)が分布しているのですが、私たちと同じ祖先(モンゴロイド)を持つと考えられる北米インディアンが、真菰の実を食べる習慣があるそうで、このことにも、何か不思議な因縁を感じさるを得ません。